日本で唯一のクラシック音楽専門TVチャンネルクラシカ・ジャパン。2月の番組のなかから、注目の番組を紹介する。
◆<ヨーロッパ直送宣言!>
ティーレマン『ジルヴェスター・コンサート2017』
初回放送2月25日(日)21:00〜23:00

(c)Matthias Creutziger

エリーザベト・クールマン
(c)Julia Wesely
2017年のジルヴェスターは、ドイツの映画会社ウーファ設立から100年を記念して、1920〜30年代にヨーロッパ最大規模の産業に発展した戦前ドイツ映画音楽の作曲家たち、コルンゴルド、ホレンダー、ハイマン、メイ、ヘンチェル、グローテ、シュトルツ、マッケベンを特集。
エロール・フリン(『ロビンフッドの冒険』)とオリヴィア・デ・ハヴィランド(『風と共に去りぬ』)という若き2人の無名俳優を大スターに押し上げた『海賊ブラッド』はコルンゴルトの名曲で彩られた映画。続く、ホレンダーが作曲した『嘆きの天使』は、100万弗の脚線美とセクシーな歌声で一世を風靡したマレーネ・ディートリヒ主演のドイツ最初期のトーキー映画。そのほか、ハイマン作曲の『会議は踊る』、テノールの定番レパートリーとして知られるメイの『歌は世界を巡る』などが披露される。
出演は、知性派で知られるドイツのソプラノ歌手アンゲラ・デノケと圧倒的なカリスマと存在感で異彩を放つドイツのメゾ・ソプラノ歌手エリーザベト・クールマン、そして、2017年バイエルン国立歌劇場来日公演『魔笛』でタミーノを歌ったドイツの若手テノール歌手ダニエル・ベーレが、ある時はティーレマンとも絡みながら、艶っぽく、格調高く歌い上げる。
[指揮]クリスティアン・ティーレマン
[演奏]シュターツカペレ・ドレスデン、アンゲラ・デノケ(ソプラノ)エリーザベト・クールマン(メゾ・ソプラノ)ダニエル・ベーレ(テノール)他
[収録]2017年12月30日ゼンパーオーパー(ドレスデン)

ディオティマ弦楽四重奏団
(c)Heliox Films

ベルチャ四重奏団
(c)Heliox Films
世界の最先端をいくカルテットであるディオティマ弦楽四重奏団が、バルトークの弦楽四重奏曲全6曲を、なんと一晩で全曲完奏。その伝説的な公演を収録した映像は日本初放送。バルトークの弦楽四重奏曲全曲を収めた映像自体極めて珍しく、まさにクラシック・ファンは必見の番組だ。
一方、ベルチャ四重奏団がウィーン・コンツェルトハウスで12日間という短い期間で全曲を演奏した画期的なコンサートの記録は、 彼らが師事したアルバン・ベルク四重奏団以来のベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲映像。第13番は、 『大フーガ』を最終楽章にした初演版と、ベートーヴェンが死の直前に作曲した新たな最終楽章による出版社版の両方を披露しているのも特徴だ。
1973年、ペルーのリマで生まれ、1996年ロッシーニ・オペラ・フェスティバルに23歳の若さで彗星の如く登場すると、その輝かしい高音と抜群の歌唱テクニックで、瞬く間に世界の頂点に昇りつめたスーパーテノール、フアン・ディエゴ・フローレス。ポスト3大テノール、100年に1人のテノール、などといわれ、現代最高の人気テノールの一人となったフローレスのオペラを日本初放送。

『ランメルモールのルチア』2015
(c)A Bofill
[演出]ダミアーノ・ミキエレット
[指揮]マルコ・アルミリアート
[演奏]リセウ劇場管弦楽団及び同合唱団
[収録]2015年12月4日リセウ大劇場(バルセロナ)

ウィーン国立歌劇場2017
『ロミオとジュリエット』
(c)Michael Poehn
[演出]ユルゲン・フリム
[指揮]プラシド・ドミンゴ
[演奏]ウィーン国立歌劇場管弦楽団及び同合唱団
[収録]2017年2月1日ウィーン国立歌劇場

ウィーン国立歌劇場2016
『ドン・パスクヮーレ』
(c)Michael Poehn
[演出]イリーナ・ブルック
[指揮]エヴェリーノ・ピド
[演奏]ウィーン国立歌劇場管弦楽団及び同合唱団
[収録]2016年4月21日ウィーン国立歌劇場
◆ロッシーニ・オペラ・フェスティバル2013
『ギヨーム・テル』初回放送2月3日(土) 21:00〜25:15

©Studio Amati Bacciardi
[演出]グレアム・ヴィック
[指揮]ミケーレ・マリオッティ
[演奏]ボローニャ歌劇場管弦楽団及び同合唱団
[収録]2013年8月アドリアティック・アレーナ(ペーザロ)「第34回ロッシーニ・オペラ・フェスティバル」
◆クラシカ・音楽人<びと>
「世界に羽ばたく!メゾ・ソプラノ歌手 脇園彩」初回放送2月3日(土) 20:30〜21:00
クラシカ・音楽人<びと>では「世界に羽ばたく!メゾ・ソプラノ歌手脇園彩」を特集。脇園彩は、ロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルやミラノ・スカラ座にも出演、2019年5月の新国立劇場初登場(《ドン・ジョヴァンニ》ドンナ・エルヴィーラ)も話題となっている、今まさに世界的に注目を浴びる若き日本人メゾ・ソプラノだ。
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