モンテヴェルディ生誕450年を記念して、11月に東京オペラシティ コンサートホールと神奈川県立音楽堂で行われる《ポッペアの戴冠》の記者会見が、9月13日に都内で行われ、指揮の鈴木優人、舞台構成の田尾下哲、タイトルロールを歌う森麻季ら8名が出席し、公演への意気込みを語った。
(2017.9/13 都内 Photo:I.Sugimura/Tokyo MDE)

会見から 後列左より)藤木大地、櫻田 亮、鈴木優人、田尾下 哲
前列左より)小林沙羅、波多野睦美、森 麻季、森谷真理
「当時、最先端のセコンダ・プラッティカ(第二作法)のスタイルを昇華させたのが《ポッペアの戴冠》。通奏低音やオーケストレーションなど自由な部分が多いオペラですが、素晴らしいメンバーが揃ったので、生誕450年にふさわしいプロジェクトになると思います」と鈴木は述べた。

鈴木優人
タイトルロールを務める森麻季は、「2009年に鈴木雅明先生の指揮で歌って以来、この役を演じるのは2度目です。ポッペアの周りでは策略が巡らされますが、彼女自身は愛を遂げるために誰かを殺そうとしたりはしない。自分の命を顧みず、愛を選びました。ふたりの愛は真実だったのかなと思っています」と自身の思い描くポッペア像について語った。

森 麻季(右)
鈴木曰く「海外から一流のコンティヌオ(通奏低音)奏者が集まった」という管弦楽は、野入志津子(テオルボ)、アンドレアス・ベーレン(ドゥルツィアン/リコーダー/ショーム)、北御門はる(チェンバロ)など、ヨーロッパの古楽シーンで活躍する奏者たちが加わったバッハ・コレギウム・ジャパン。
「バロック・オペラは初めて」という演出家の田尾下哲が、現代の倫理観とは大きく異なるこの“愛の形”をどう描くのか、注目される。
【公演情報】
モンテヴェルディ:歌劇《ポッペアの戴冠》
アラン・カーティス版/全3幕/伊語上演・日本語字幕付(演奏会形式)
2017.11/23(木・祝)16:00 東京オペラシティ コンサートホール
問:ジャパン・アーツぴあ03-5774-3040
2017.11/25(土)16:00 神奈川県立音楽堂
問:チケットかながわ0570-015-415
鈴木優人(指揮)
森 麻季(ソプラノ)/レイチェル・ニコルズ(ソプラノ) 他
バッハ・コレギウム・ジャパン(管弦楽)
*公演の詳細、配役は下記URLでご確認ください。
鈴木優人指揮 歌劇《ポッペアの戴冠》特設サイト http://www.japanarts.co.jp/poppea_special/
神奈川県立音楽堂 http://www.kanagawa-ongakudo.com/detail?id=34768