牧阿佐美バレヱ団『三銃士』

イケメン剣士たちが活躍する“活劇バレエ”

撮影:鹿摩隆司

 牧阿佐美バレヱ団が、創立60周年記念公演の第9弾として上演する『三銃士』。原作が文豪アレクサンドル・デュマの言わずと知れた同名小説とあって、フランス国王に仕える銃士ダルタニヤンを中心に、男達の友情や恋人コンスタンスとのロマンス、宿敵の枢機卿リシュリューとの対決が生き生きと描き出される。
 キャストも、活劇バレエに相応しく、生きのいい布陣だ。初日4日のダルタニヤンは、英国ロイヤル・バレエ団の元プリンシパル、イヴァン・プトロフ。翌5日にはノーブルな貴族、バッキンガム公爵を演じるので、彼のまた違う顔を見ることができるだろう。同団の屋台骨を支える菊地研が、プトロフと日替わりで両役を演じることも興味深い。
 ダルタニヤンと意気投合する三銃士や国王夫妻を陥れる悪女ミレディ等、演じ甲斐のあるキャラクターを中堅が演じる一方、昨年春に入団した太田朱音がコンスタンス役に抜擢され、主役デビューを飾る。
 男気に満ちた熱血漢と可憐なヒロイン、狡猾な悪漢達が繰り広げる活劇を楽しみたい。
文:上野房子
(ぶらあぼ 2017年3月号から)

3/4(土)15:00、3/5(日)14:00
文京シビックホール
問:牧阿佐美バレヱ団03-3360-8251 
http://www.ambt.jp/