得意の近現代作品に聴く音楽の“香り”
2006年、17歳の時にヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールで第2位入賞を果たし、国内外から一躍、熱い注目を浴びた鈴木愛理。10年からはドイツ・ハノーファー音楽演劇大学で研鑽を積みつつ、12年にはハノーファー・ヨーゼフ・ヨアヒム国際ヴァイオリン・コンクールでも入賞を果たすなど、さらなる実績を重ね、その翌春にはアムステルダム・コンセルトヘボウでのリサイタル開催をはじめ、精力的かつ着実な演奏活動を続けている。
一時帰国してのリサイタルは、国際舞台で活躍する若手ピアニストの雄・佐藤卓史を共演に迎えて。メンデルスゾーンのヘ長調(1838)とR.シュトラウス、2つのソナタに加え、ストラヴィンスキー「ディヴェルティメント」、ブロッホ「ニーグン」という骨太なラインナップ。「特に近現代の作品では、愛理さんしか出せない“香り”が現れる。時に静謐に、時に激しく、時間と空間を彩ることの出来る彼女のヴァイオリンを、ぜひ聴いてほしい」と、親交のある若手指揮者、山田和樹は語る。
文:笹田和人
(ぶらあぼ 2016年11月号から)
11/12(土)15:00 京都/青山音楽記念館バロックザール
問:青山音楽記念館075-393-0011
http://www.barocksaal.com
11/24(木)19:00 Hakuju Hall
問:アスペン03-5467-0081
http://www.aspen.jp