
1991年に設立されたローム ミュージック ファンデーションは、若手音楽家の支援や音楽文化の発展のために多様な活動を行ってきた。2021年の設立30周年を記念し、その理念をさらに広く伝えるためのオーケストラ公演「プレミアム・コンサート」を全国各地で開催している。2月は神奈川県川崎市での公演で、ミューザ川崎シンフォニーホールに新日本フィルが登場する。指揮者は全国の楽団に登壇を重ねる名匠、梅田俊明。
コンサートは、同ファンデーション設立30周年記念委嘱作品である、岩代太郎「東風慈音ノ章」の再演で開幕。映画『キネマの神様』、大河ドラマ『義経』、ゲーム音楽など、多彩なジャンルで人気楽曲を残している岩代ならではの、オーケストラの華やかな魅力を楽しめる1曲だ。

続いて、かつて同ファンデーションの支援で学んだ「ローム ミュージック フレンズ」である米元響子をソリストに、グラズノフのヴァイオリン協奏曲を。持ち前の深い音色と強い表現力で、いまや国内外で人気奏者となった米元が奏でる、グラズノフの濃厚な旋律美。特別な聴きものとなるだろう。メイン曲はロシア音楽の代表作にして、「誰でも楽しめる」ことにかけても屈指の名作、チャイコフスキーの交響曲第5番。説明は不要、豪壮華麗なオーケストラサウンドにひたすら身を浸せばいい。
本公演は朝岡聡の司会に、スペシャルゲストとして市川紗椰も登場。クラシック愛好家の両者のトークは、コンサートをさらに盛り上げてくれるに違いない。
文:林 昌英
(ぶらあぼ2026年1月号より)
ROHM MUSIC FOUNDATION 30TH ANNIVERSARY PROJECT Vol.10
新日本フィルハーモニー交響楽団 プレミアム・コンサート in 川崎
2026.2/23(月・祝)15:00 ミューザ川崎シンフォニーホール【配信あり】
問:1002(イチマルマルニ)03-3264-0244
https://www.rmf.or.jp/jp/30th-project/

林 昌英 Masahide Hayashi
出版社勤務を経て、音楽誌制作と執筆に携わり、現在はフリーライターとして活動。「ぶらあぼ」等の音楽誌、Webメディア、コンサートプログラム等に記事を寄稿。オーケストラと室内楽(主に弦楽四重奏)を中心に執筆・取材を重ねる。40代で桐朋学園大学カレッジ・ディプロマ・コース音楽学専攻に学び、2020年修了、研究テーマはショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲。アマチュア弦楽器奏者として、ショスタコーヴィチの交響曲と弦楽四重奏曲の両全曲演奏を達成。

