
デジタル時代におけるクラシック音楽家のイメージを刷新するヴァイオリニスト、レイ・チェンが2月、来日する。台湾に生まれオーストラリアで育ち、15歳でカーティス音楽院へ。メニューインとエリザベート、両国際コンクールを制した非凡な才能は、ロンドン響やニューヨーク・フィルなど世界一流の舞台で活躍。また、YouTubeやSNSでの親しみやすくユーモラスな発信や、画期的な練習支援アプリ「Tonic」の開発など、テクノロジーを駆使して活動する姿は、現代のクラシック界における新しいロールモデルと言えるだろう。
今回披露するのは、ヴィヴァルディの「四季」とピアソラ「ブエノスアイレスの四季」を交互に並べる趣向を凝らしたプログラム。18世紀イタリアの自然描写と、20世紀アルゼンチンのタンゴの熱と哀愁を対比し、時代も様式も超えた季節感を表現する。チェンの鋭いヴィルトゥオジティと深い歌心が、ふたつの世界を相乗させ、それぞれ新しい「四季」の姿を浮かび上がらせる。
さらに注目は共演陣「ヴィルトゥオージ TOKYO 2026」。都響のコンサートマスター水谷晃をはじめ、日本の主要オーケストラのコンマスや首席級が集った弦楽アンサンブルに、大井駿のチェンバロが加わり、室内楽の親密さとオーケストラの厚みを併せ持つ豪華布陣だ。レイ・チェンの鮮烈なソロと、日本の若き精鋭たちの熱いアンサンブルが響き合い、ふたつの「四季」を瑞々しく燃え上がらせる一夜となるだろう。
文:編集部
(ぶらあぼ2026年1月号より)
レイ・チェン(ヴァイオリン) 2つの「四季」
2026.2/17(火)19:30 すみだトリフォニーホール
問:ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212
https://www.japanarts.co.jp
