カクテルとクラシック音楽の美味しい関係
昨年の秋から始まったサントリーホールの人気シリーズ『Classic Bar 〜in Blue Rose』は、クラシック音楽とお酒の相性の良さを、さまざまな切り口で紹介し続けてきた。
3回目の開催となる今回のテーマは「カクテル」。複数のお酒や材料をひとつに混ぜ合わせるカクテルは、音楽の和声に似ているようで実に興味深い。今回は、銀座、博多、札幌の3都市に店を構える「Bar Vespa」のオーナーバーテンダー神吉英典を第1部の講師に迎える。創作カクテルの名手として名高い彼は、多彩で深遠なカクテルの世界をわかりやく解説し、それぞれの嗜好やシチュエーションに合った1杯の選び方や楽しみ方を教えてくれることだろう。
そして続く第2部は、人気と実力を備えた若き名手、松田理奈(ヴァイオリン 11/18,11/19)や福間洸太朗(ピアノ 11/20,11/21)のリサイタル&トークが行われる。松田はクライスラーの名曲やラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」、ヴィターリ「シャコンヌ」などを、福間はベートーヴェン「月光」、スメタナ(福間洸太朗編)「モルダウ」やドビュッシー「亜麻色の髪の乙女」などを、それぞれ演奏予定。2人のアーティストのカジュアルなトークも楽しみな上に、味覚と視覚を美しく刺激するカクテルにふさわしい名曲が巧みに選ばれているのが嬉しい。
文:渡辺謙太郎
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年8月号から)
11/18(水)19:00、11/19(木)19:00、11/20(金)19:00、11/21(土)14:00
サントリーホール ブルーローズ(小)
問:クラシック事務局0570-012-666
http://www.fujitv.co.jp/classic-bar