イ・ソリスティ・サラマンカ

豪華メンバーが奏でる室内楽の神髄


 パリ国立高等音楽院でランパルに師事し、国内外での活発な活動を通じて、長く日本のフルート界を牽引し続けている工藤重典。10歳でフルートを吹き始めて今年で50年というから、つまり還暦を迎えたということ。その工藤を音楽監督に招いて毎年夏に開催しているのが岐阜・サラマンカホールの「夏の特別プログラム」。今年は「室内楽」がテーマ。イ・ムジチ合奏団のコンサートマスターを務めたヴァイオリン奏者のフェデリコ・アゴスティーニ、日本を代表するヴィオラ奏者で現在は都響と京響の首席・店村眞積、東京クヮルテットの創設メンバーで30年間活躍したチェロ奏者・原田禎夫と、豪華な講師陣が顔を揃え、7月11日と12日の2日間、集中的に各楽器やアンサンブルのための公開レッスンやクリニックが行なわれる。
 そしてプログラムの最後に置かれているのが講師陣によるコンサート「イ・ソリスティ・サラマンカ(I Solisti di Salamanca Hall)」だ。昨年、日本でCDデビューして注目を集める工藤の愛娘・セシリアも加わっての父娘共演にも注目。曲目は、ハイドン「ロンドン・トリオ第1番」、ベートーヴェン「3つの二重奏曲Op.27-1」、モーツァルト「フルート四重奏曲第1番」、フォーレ「ピアノ四重奏曲第1番」。豪華メンバーが奏でる室内楽の神髄を、美しい豊かな響きのコンサート専用ホールで体験できるだろう。
文:宮本 明
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年7月号から)

7/12(日)16:00 サラマンカホール
問:ふれあい福寿会館サービスセンター058-277-1110
http://salamanca.gifu-fureai.jp