
右:高野百合絵
毎年、全国各地から有力オーケストラを招聘するのもサマーミューザの楽しみのひとつ。今年は、いま破竹の進撃を続ける若手、太田弦を首席指揮者に抜擢した九州交響楽団が登場。注目の作曲家、小出稚子が博多どんたくのメロディを盛り込んだ「博多ラプソディ」は、ひねりの加わった一筋縄ではいかない楽しい編曲で、抒情的な美しさも楽しめる。ソプラノだがメゾの深みも併せ持つ注目の歌手、高野百合絵とのビゼーのオペラ『カルメン』抜粋も聴き逃せない。メインはショスタコーヴィチの交響曲第5番。昨年4月の首席指揮者就任記念の定期演奏会で成功した太田の得意曲だけに、九響も絶対の自信をもってミューザに乗り込んでくるに違いない。
文:林田直樹

【Information】
九州交響楽団
熱狂のシンフォニック★ナイト
2025.8/7(木)19:00 ミューザ川崎シンフォニーホール
(18:00開場/18:20〜プレトーク)
指揮:太田弦(九州交響楽団 首席指揮者)
ソプラノ:高野百合絵*
プログラム
小出稚子:博多ラプソディ
ビゼー:歌劇『カルメン』から*
第1幕への前奏曲—ハバネラ—セギディーリャ—第2幕への間奏曲(アルカラの竜騎兵)—ジプシーの歌
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 op.47
●ホール座席券
S席 | A席 | B席 | |
一般 | 6,000円 | 5,000円 | 4,000円 |
友の会 | 5,400円 | 4,500円 | 3,600円 |
U25(小学生以上25歳以下):各席半額
※U25割引はミューザ川崎シンフォニーホールおよびチケットぴあで購入できます。
※未就学のお子さまはご入場いただけません。
問:ミューザ川崎シンフォニーホール044-520-0200
https://www.kawasaki-sym-hall.jp/festa/calendar/detail.php?id=4427
特集:フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2025
川崎の夏を彩るオーケストラの祭典が今年もやってくる!ホスト・オーケストラの東京交響楽団をはじめとする首都圏の10団体に加え、九州交響楽団が初登場。計11のオーケストラが日替わりで熱き競演をくり広げる。注目の指揮者陣には、東響の音楽監督として最後の出演となるジョナサン・ノット、東京シティ・フィル常任指揮者の高関健、神奈川フィル音楽監督の沼尻竜典、新日本フィルの前音楽監督・上岡敏之、日本フィルを指揮する下野竜也と名匠たちが揃う。一方、九響の若き首席指揮者・太田弦をはじめ、出口大地、熊倉優、松本宗利音(しゅうりひと)、小林資典(もとのり)とフレッシュな顔ぶれも。「サマーナイト・ジャズ」、歌とオルガンで楽しむ「真夏のバッハ」、小川典子がライフワークとする「イッツ・ア・ピアノワールド」など恒例企画ももちろん健在。熱い夏の到来が待ちきれない!