
右:前田妃奈(c)Taira Tairadate
これはいかにも、若さのほとばしるような、熱いコンサートになりそうだ。出口大地は、関西学院大学法学部を出たのちに東京音大指揮科、ハンス・アイスラー音楽大学で学んだ経歴の持ち主で、2021年にアルメニアのハチャトゥリアン国際コンクール指揮部門で優勝して以来、またたく間に国内外での活躍の場が広がった人である。相性の良い東京フィルを指揮してのサマーミューザ公演では、まず前半で、2022年にヴィエニャフスキ国際コンクールで優勝の前田妃奈をソリストに迎え、彼女がコンクールで弾いた難曲、ヴィエニャフスキの2番で協演する。メインはベートーヴェンの7番。この超人気曲をどうみずみずしく聴かせてくれるのかが楽しみである。
文:林田直樹

【Information】
東京フィルハーモニー交響楽団
ほとばしるヴィエニャフスキ、駆け抜けるベト7
2025.8/6(水)15:00 ミューザ川崎シンフォニーホール
(14:00開場/14:20〜プレトーク)
指揮:出口大地
ヴァイオリン:前田妃奈*
プログラム
ベートーヴェン:劇付随音楽『エグモント』op.84 序曲
ヴィエニャフスキ:ヴァイオリン協奏曲第2番 ニ短調 op.22*
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 op.92
●ホール座席券
S席 | A席 | B席 | |
一般 | 6,000円 | 5,000円 | 4,000円 |
友の会 | 5,400円 | 4,500円 | 3,600円 |
U25(小学生以上25歳以下):各席半額
※U25割引はミューザ川崎シンフォニーホールおよびチケットぴあで購入できます。
※未就学のお子さまはご入場いただけません。
問:ミューザ川崎シンフォニーホール044-520-0200
https://www.kawasaki-sym-hall.jp/festa/calendar/detail.php?id=4426
特集:フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2025
川崎の夏を彩るオーケストラの祭典が今年もやってくる!ホスト・オーケストラの東京交響楽団をはじめとする首都圏の10団体に加え、九州交響楽団が初登場。計11のオーケストラが日替わりで熱き競演をくり広げる。注目の指揮者陣には、東響の音楽監督として最後の出演となるジョナサン・ノット、東京シティ・フィル常任指揮者の高関健、神奈川フィル音楽監督の沼尻竜典、新日本フィルの前音楽監督・上岡敏之、日本フィルを指揮する下野竜也と名匠たちが揃う。一方、九響の若き首席指揮者・太田弦をはじめ、出口大地、熊倉優、松本宗利音(しゅうりひと)、小林資典(もとのり)とフレッシュな顔ぶれも。「サマーナイト・ジャズ」、歌とオルガンで楽しむ「真夏のバッハ」、小川典子がライフワークとする「イッツ・ア・ピアノワールド」など恒例企画ももちろん健在。熱い夏の到来が待ちきれない!