ユベール・スダーン記者会見

 12月3日(月)、ミューザ川崎にて指揮者ユベール・スダーンが出席しての、東京交響楽団(以下、東響)2013年度シーズンラインナップ発表記者会見が行われた。

 スダーンの音楽監督としての最後のシーズン・プログラムは、スダーンと東響が10年間にわたり積み上げてきた音楽の集大成としての“アンコール特集”となっている。

「これまで各シーズンにテーマを設けていましたが、次のシーズンではそういうことはしません。過去もっとも聴衆のみなさんに満足していただけた演奏から作品を選んでみました。ハイドンの最初と最後の交響曲、モーツァルト《戴冠ミサ》《レクイエム》、シューベルト/交響曲第2番、ブルックナー/交響曲第4番、ベルリオーズ《ロメオとジュリエット》から、などです。どれも美しい作品です」

 2013年度はミューザ川崎シンフォニーホールのリニューアルオープンの年でもある。シーズン開幕に先立ち、4月7日(日)のリニューアルオープン・コンサートでは、スダーン指揮でブルックナー/交響曲第9番と《テ・デウム》が披露される。

「ミューザ川崎が完成し、ようやくわが家に戻れることをうれしく思っています。この2年間、ほんとうにたいへんな日々を過ごしましたが、すばらしい楽員たちに支えられ、ここまでやってこられました。ブルックナーは私の大好きな作曲家です。このホール、このオーケストラ、この作曲家の偉大さを知っていただくために最適な作品だと思いました」

 2013年はヴェルディ&ワーグナーのメモリアル・イヤーとなっているが、ヴェルディ、ワーグナーの作品は、コンサートのアンコールで取り上げる予定だ。

 東響では、2013年度シーズンのみの特別企画として、スダーン指揮する公演をセットにした、スダーン・セット券を販売する。セット券の特典として、CDプレゼントや、スダーン監督との記念撮影などが用意されている。(2013年1月16日発売)

 このほか、2013年度シーズン・プログラムの特徴として、各指揮者がもっとも得意とする作品を選んでもらったという。なかでも、クシシュトフ・ウルバンスキの成功のきっかけとなった《春の祭典》、次期音楽監督ジョナサン・ノットの《アルプス交響曲》に注目が集まる。

 東響2013-14シーズン・ラインナップの詳細: http://tso.jp/news/201314-grand-finale.html