ウィーン国立歌劇場2012年日本公演 開幕記者会見

 10月12日、4年ぶりとなるウィーン国立歌劇場日本公演開幕(14日《サロメ》)を前に、ウィーン国立歌劇場総裁ドミニク・マイヤー、《サロメ》《フィガロの結婚》を指揮するペーター・シュナダー、サロメ役グン=ブリット・バークミン、ヨカナーン役マルクス・マルカルト、が出席し、東京で記者会見が行われた。

 冒頭、ドミニク・マイヤー総裁からは、《サロメ》を指揮する予定となっていた、音楽総監督のフランツ・ウェルザー=メスト氏が来日できなかったことについて、右腕に負った怪我の治療には数週間程度必要で、継続的な治療が求められているとの説明があった。「しかしながら、同時に、日本公演は4年ごとに行われているように、きわめてプライオリティの高い公演でもあり、ウィーンでもっとも数多く《サロメ》を指揮し、バイロイトなどでも活躍しているペーター・シュナダー氏に来日直前に打診し、了解を得、今日無事にリハーサルを迎えられ、きわめてうまくいったことに、心から感謝している」と語った。
 
 ドミニク・マイヤー総裁からは、今回特別に開催される「子供のためのオペラ」についての説明もあった。
 次代の聴衆を育てていくためには、子供たちにオペラに触れるきっかけを作る必要があるとの趣旨でウィーンで始められた「子供のためのオペラ」。
 「オーストリアの子どもたちに、オペラを観たことがあるかというアンケートをとったところ、Yes と答えた子どもの80パーセントが、この子どものためのオペラを挙げました。子どもにとっては、舞台と客席ではなく、手が触れられる距離であることはとても重要な経験なのです」と総裁は語る。
 
 今回の日本公演では、ウィーン国立歌劇場でも活躍している甲斐栄次郎がパパゲーノ役を演じ、日本語で直接子どもたちに語りかける。
 
 
■モーツァルト
〈小学生のためのオペラ 「魔笛」〉
第19回神奈川国際芸術フェスティバル
 
指揮:パウル・ヴァイゴルト
演奏:ウィーン国立歌劇場管弦楽団
 
[出演]
ザラストロ:イル・ホン
タミーノ:カルロス・オスナ
夜の女王:アルビナ・シャギムラトヴァ
パミーナ:アレクサンドラ・ラインプレヒト
パパゲーノ:甲斐栄次郎
パパゲーナ:ヴァレンティーナ・ナフォルニータ
モノスタトス:ヘルヴィック・ペコラーロ
 
公演日: 2012年 10月26日(金) 6:00p.m. 開演
会場:KAAT神奈川芸術劇場 ホール
 
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