第9回 オーケストラの日

もっと身近にオーケストラを感じてほしい

 「ミミにいちばん ミミにいいひ! 3月31日はオーケストラの日」が今年も近づいてきた。日本オーケストラ連盟の「一人でも多くの方々がオーケストラに親しみ、もっと身近に感じて欲しい」との願いから生まれたこの企画も、早いもので9回目を迎える。今回は首都圏のプロ・オーケストラ全12楽団から選りすぐられた精鋭が文京シビックホールに集結。聴き手に一日限りの“スペシャル”をお届けする。
 昼12時からの無料イベントは、指揮者体験、ゲネプロ公開、バックステージツアー、楽器体験、室内楽ミニ・コンサートなど、子供から大人まで楽しめるコーナーが充実。また、大ホールのロビーでは12楽団が趣向を凝らして演出する「オーケストラ広場」を開催。プレゼントが貰えるスタンプラリーもあるというから楽しみだ。
 18時30分からは、毎回好評を博している「オーケストラの日祝祭管弦楽団コンサート」がスタート(有料)。指揮台に登場するのは、明晰かつ柔軟な音楽作りで知られる円光寺雅彦だ。演目のメンデルスゾーン「結婚行進曲」や、ムソルグスキー(ラヴェル編)「展覧会の絵」は、華々しい祝祭を彩るのにうってつけの名曲と言えるだろう。そして、この2曲の間に置かれたモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番では、ドイツ期待の若手ヴェロニカ・エーベルレがソリストを務める。フランク・ペーター・ツィンマーマンの愛器だったストラディヴァリウス「ドラゴネッティ」を受け継ぐ若き正統派の実力にも注目だ。
文:渡辺謙太郎
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年3月号から)

3/31(火)12:00 無料イベント 18:30 オーケストラの日祝祭管弦楽団コンサート
文京シビックホール
問:日本オーケストラ連盟03-5610-7275 
http://www.orchestra.or.jp