がんばろう! 日本 スーパーオーケストラ

入魂の演奏で若手演奏家を支援

 「がんばろう! 日本 スーパーオーケストラ」は、読売日本交響楽団コンサートマスターを務める小森谷巧を中心に、日本全国から一流プロ・オーケストラのコンサートマスターや首席奏者級が集結して組織されている。東日本大震災が発生した約2ヵ月後の2011年5月に初コンサートを開き、以降は毎年春に公演を開催。公演の収益やホールに設置された募金箱への寄付金は、震災遺児を対象とした「毎日希望奨学金」制度へと託されているのも特徴だ。
 今年は、13年に旭日中綬章を受章した小林研一郎が指揮台に立つ。メインに置いたチャイコフスキーの交響曲第5番は、小林のレパートリー中でも“得意中の得意”とする佳品。今回も魂のこもった音楽創りで、私たちを魅了するはず。そして、高校在学中の12年に日本音楽コンクール第1位を受賞したピアノの反田恭平が共演。桐朋学園大学を経て、昨年にはロシア国立モスクワ音楽院へ最高得点で入学、精力的な演奏活動に加え、デビューCDの発売も控える俊英だ。名匠の胸を借り、“名曲中の名曲”であるチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を、どう料理してくれるのか。聴きどころが満載のステージだ。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年2月号から)

3/2(月)19:00 サントリーホール
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