ダニエル・ハーディングが2010/11シーズンより新日本フィルハーモニー交響楽団の「Music Partner of NJP」に就任。3月10日にすみだトリフォニーホールで就任の記者会見を行った。「私と新日本フィルとの関係は、15年前にタングルウッドでクリスティアン・アルミンクと共に小澤征爾さんに学んだ際にスタートしていたといえるかもしれません。大きな意味での“オザワ・ファミリー”のもとで活動できることをうれしく思います。この『Music Partner of NJP』というタイトルは非常に美しい響きがあります。パートナーとして私がオーケストラと共に音楽を創り上げていくという意味で、指揮者としての根本的な何かがこのタイトルにはあると思っており、私は非常に満足しています。いわゆる“首席客演指揮者”のポストと変らないのではないか?”と聞かれれば、“そうです”と答えるでしょう。厳密な違いはほどんどないと感じています。ただ、私は新日本フィルの皆様がこのような名前のポジションを授けてくださったことに非常に好意を感じているのです」と新たなポストに対して愛着を感じていることを語った。
この会見の翌日、つまり震災が起こった当日の夜に、ハーディングは新日本フィルとの同ポスト就任以後初の公演を指揮した。公共交通機関がほぼストップしているにもかかわらず来場した100人ほどの観客を前に演奏。しかし、その後の演奏会は震災の影響で延期となってしまった。ハーディングは「6月には被災者と3月に来られなかったすべての人のためにもコンサートをやろう!」と、新日本フィルとのチャリティーコンサートおよび3月公演の代替公演の開催を決定している。