北村陽(チェロ)が第29回ヨハネス・ブラームス国際コンクールで優勝

ピアノ部門第3位に樽谷公平

 ブラームスが避暑地として夏を過ごしたとされるオーストリアのペルチャッハで開催されていた第29回ヨハネス・ブラームス国際コンクール International Johannes Brahms Competition で、現地時間の9月8日、チェロ部門ファイナルラウンドが行われ、北村陽が優勝した。また、2次予選での現代曲の演奏が評価され、全部門(ヴァイオリン、チェロ、ピアノ)の入賞者の中から唯一、「トッカータ作品解釈最優秀特別賞」も受賞した。

チェロ部門
第1位 Yo Kitamura 北村陽(トッカータ作品解釈最優秀特別賞)
第2位 Arne Zeller アルネ・ツェラー
第3位 Theresa Laun テリーサ・ラウン

(c)Max Klammerth / Theo Luschnig

 ブラームス国際のチェロ部門ではこれまでに伊藤悠貴(2010年)、上野通明(2014年)が優勝しており、他部門でも近年、三原未紗子(ピアノ・2019年)や森野美咲(ソプラノ・2020年)が第1位を獲得するなど、日本でもなじみの深い登竜門と言える。

 北村は2004年、兵庫県生まれの19歳で、現在は桐朋学園大学ソリスト・ディプロマ・コースに在学中。2017年、若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクールに優勝し、22年のハチャトゥリアン国際コンクールでは第2位に入賞するなど、すでに海外でも実績を残している。
 また、ピアノ部門では大分県出身で、桐朋学園大学を経てロシア留学中の樽谷公平が第3位に入賞するなど、日本勢の活躍が光る大会となった。

(c)Max Klammerth / Theo Luschnig

International Johannes Brahms Competition
https://www.brahmscompetition.org