メンバーがソリストを務めるコンチェルト公演を中心に活動を展開している、新進気鋭の実力派集団がラフマニノフ生誕150年にあたる2023年に東京オペラシティで開催した記念公演のライブ盤。ロシアが生んだ偉大なる巨匠が14歳で書き上げた「管弦楽のためのスケルツォ」と最後に完成させた大作「交響的舞曲」、つまりは作曲家人生の始まりと終わりの2曲を、若い世代の演奏家たちがみずみずしい感性で演奏した聴きごたえのある1枚。現在のクラシック・シーン注目のひとりである坂入健司郎(1988年生まれ)のシャープで清々しい指揮ぶりも魅力。
文:東端哲也
(ぶらあぼ2023年7月号より)
【information】
CD『ラフマニノフ:交響的舞曲 他/坂入健司郎&タクティカートオーケストラ』
ラフマニノフ:管弦楽のためのスケルツォ、交響的舞曲
坂入健司郎(指揮)
タクティカートオーケストラ
収録:2023年2月、東京オペラシティ コンサートホール(ライブ)
日本コロムビア
COCQ-85607 ¥3300(税込)