室内オケの機動力を生かした名曲プロをゆかりの地で
文京シビックホールの大ホールが今年1月にリニューアルオープンしたことを記念して、オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の公演が開催される。文京区と金沢市は2019年に友好交流都市協定を締結しており、OEKは2020年に続いてふたたび同ホールを訪れる。
今回の公演ではOEKのパーマネント・コンダクターである川瀬賢太郎が指揮を務め、ヴァイオリンの大谷康子、ピアノの阪田知樹のふたりのソリストが登場する。豪華出演者陣がそろった。
プログラムはベートーヴェンの交響曲第8番、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集「四季」より〈春〉〈夏〉、ショパンのピアノ協奏曲第1番。室内オーケストラであるOEKにとって、ベートーヴェンの交響曲は自家薬籠中のもの。川瀬のエネルギッシュな指揮のもと、緻密で小気味よいアンサンブルを披露してくれることだろう。そして、円熟味を増す大谷のソロ、高い技巧と表現力で人気を呼ぶ阪田のソロはともに大きな聴きものとなる。
文:飯尾洋一
(ぶらあぼ2023年4月号より)
2023.5/14(日)15:00 文京シビックホール
問:シビックチケット03-5803-1111
https://www.b-academy.jp/hall/