劇団民藝 『コラボレーション』—R.シュトラウスとS.ツヴァイク—

2大巨頭を描く息詰まる精神のドラマ

左:吉岡扶敏 右:西川明
左:吉岡扶敏 右:西川明

 今年が生誕150周年のリヒャルト・シュトラウス。19世紀末から20世紀半ばまで長寿をまっとうしたドイツの大作曲家だけに、ナチ政権との関わりや対立を避けて通ることはできなかった。英国の劇作家ロナルド・ハーウッド作の『コラボレーション』(2008年初演)は、シュトラウスがオペラ《無口な女》(1935年初演)で台本提供者のユダヤ系オーストリア作家シュテファン・ツヴァイクと行った共同作業(コラボレーション)を題材にした対話劇。ドイツ音楽界の重鎮シュトラウス(西川明)がユダヤ人ツヴァイク(吉岡扶敏)とコンビを組んだことで生ずるナチ政権との軋轢が、2人の対話やナチ高官とのやりとりなどを通じて、政治と芸術をめぐる息詰まるような精神のドラマとして描かれる。劇団民藝は、1998年には指揮者フルトヴェングラーのナチ政権との関わりを扱った同じ作者による『どちらの側に立つか』を取り上げて注目された。今回の『コラボレーション』も、クラシックファンとしては見逃せない公演となりそうだ。
文:田辺秀樹
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年10月号から)

10/8(水)〜10/20(月) 紀伊國屋サザンシアター
問:劇団民藝044-987-7711 
http://www.gekidanmingei.co.jp