ジュネーヴ国際音楽コンクール作曲部門で中橋祐紀が第2位

左:中橋祐紀 (c) Anne-Laure Lechat

 ジュネーヴ国際音楽コンクール(スイス)は、10月26日(現地時間)にジュネーヴ音楽院で作曲部門のファイナルが行われ、中橋祐紀が第2位に入賞した。同部門は、ウンスク・チン(韓国)、イザベル・ムンドリー(ドイツ)ら現代を代表する作曲家たちが審査員を務めている。中橋は、ヤング聴衆賞および学生賞等も併せて受賞した。ファイナルでは、今回の課題であった6声の声楽アンサンブルのための作品として、バッハのカンタータにインスピレーションを得たという中橋の「Settings」がノイエ・ヴォーカルゾリステン・シュトゥットガルトによって初演された。
 優勝は韓国の Shin Kim。第3位にはハンガリーの Ármin Cservenák が入賞し、奇しくも同い年の3人が入賞となった。今年は、37ヵ国より97名の応募が集まり、前回2019年には髙木日向子が第1位となるなど、日本の作曲家の快挙が続いている。

左:Shin Kim 右:Ármin Cservenák (c) Anne-Laure Lechat

作曲部門
第1位 Shin Kim(27歳、韓国🇰🇷)
The Song of Oneiroi for six voices and microphones

第2位 中橋祐紀 Yuki Nakahashi(27歳、日本🇯🇵)
Settings for vocal ensemble

第3位 Ármin Cservenák(27歳、ハンガリー🇭🇺)
Madrigali for six voices with texts by Pétrarque, Michelangelo and Scelsi

 中橋は、東京藝術大学および同大学院を修了。松本清、久行敏彦、野平一郎、ステファノ・ジェルヴァゾーニに師事。在学中、2016年、2017年に長谷川良夫賞を、「家具の音楽/六つの断章」「U-SHI Song II」では、第88回日本音楽コンクール第3位、第10回JFC作曲賞を受賞。現在、パリ国立高等音楽院作曲科第一課程に在籍。

 同コンクールは、今年は作曲部門とピアノ部門が実施されており、ピアノ部門は現地時間11月3日にファイナルがおこなわれる。

Concours de Genève
https://www.concoursgeneve.ch