In memoriam 江崎浩司

Koji Ezaki 1971-2021

(c) 三浦與一

 リコーダー、バロック・オーボエ奏者の江崎浩司氏が12月15日、脳幹出血のため急逝した。享年50歳。
 1971年札幌生まれ。桐朋学園大学古楽科を卒業。リコーダーを花岡和生、バロック・オーボエを本間正史、バロック・ファゴットを堂阪清高の各氏に師事。1996年、第10回国際古楽コンクールで第2位、2000年にはブルージュ国際古楽コンクール・アンサンブル部門で「ラ・フォンテーヌ」のメンバーとして第2位(最高位)入賞。2007年には東京オペラシティのリサイタルシリーズ「B→C」に出演した。古楽アンサンブル「タブラトゥーラ」のメンバーとしての活動も印象深い。また、テレビ・ラジオ番組への出演も多く、野球オペラ《野球カンタービレ》の脚本・作曲・指揮、落語とのコラボレーション作品「死神」など、マルチな才能を活かし多方面で活躍した。
 レコーディングも活発におこない、『空飛ぶ笛 Vol.1〜3』(コジマ録音)、『ラ・フォリア』(マイスター・ミュージック)、『J.S.バッハ:甦るソナタ』(フォンテック)などのほか、2014年のレコード・アカデミー賞を受賞した『テレマン:12のメトーディッシェ・ゾナーテン Vol.1&2』(フォンテック)も話題を呼んだ。近年は、リコーダー奏者にとってのバイブルとも言える『ヤコブ・ファン・エイク:笛の楽園』全曲録音(フォンテック/全8枚予定)に挑み、第6集までリリースしていた。

江崎浩司
http://www.ezakikoji.com