須川展也・藤木大地・金子三勇士が奈良・大和高田さざんかホール開館30周年を祝う!

左より:須川展也 ©Toru Hasumi/藤木大地 ©hiromasa/金子三勇士 ©Seiichi Saito

 今年開館30周年を迎える大和高田さざんかホールが、節目を飾るガラコンサートにレジデントアーティスト3名を結集させる。現代作曲家への委嘱を重ねてクラシカル・サクソフォンの可能性を追究する須川展也と、ウィーン国立歌劇場をはじめ国際舞台で活躍するカウンターテナーの藤木大地、そしてハンガリー国立リスト音楽院でリストの系譜を受け継いだピアニストの金子三勇士だ。

 「三響の祝祭」と銘打つプログラムは、組み合わせを変えつつそれぞれの個性を重ねていく。注目したいのは、声とサクソフォンが池澤夏樹の現代詩を響かせる藤木と須川による池辺晋一郎「軌道エレベーター」と、須川がソプラノ、アルト、テナーを持ち替えつつ、金子とともにガーシュウィンの旋律から新たな魅力を引き出す「ラプソディー・イン・ブルー」(長生淳編曲)だろう。終盤、加藤昌則「季節の歌メドレー」では3人の響きがひとつに溶け合い、このホールが育んできた地域文化の歩みを祝祭的に映し出す。18歳以下無料招待(要事前申込)。

文:足立優司

(ぶらあぼ2026年7月号より)

大和高田さざんかホール 開館30周年記念
レジデントアーティスト・ガラコンサート 三響の祝祭
9/13(日)14:00 奈良/大和高田さざんかホール
問:大和高田さざんかホール0745-53-8200
https://www.city.yamatotakada.nara.jp/sazankahall/


足立優司 Yuji Adachi

三鷹市芸術文化センターを経て2007年いわきアリオスに着任。2011年の震災と原発事故の後、音楽によって混迷する地域社会の再構築に取り組む。学芸員資格を有し、「音楽学芸員」の認知向上にも尽力。音楽を、言語や立場の差異を越え共有し得る「非言語的な公共性」と捉え、分断をつなぎ止める場として社会と音楽の関係を問い続けている。現在、山形交響楽団事務局参与。2026年5月より東京藝術大学音楽学部特任助教に就任。