9月27日、若手指揮者の登竜門として知られるフランスのブザンソン国際若手指揮者コンクール(審査員長:ミハエル・シェンヴァント)で、米田覚士がグランプリを受賞した。2019年の沖澤のどかに続き、日本勢としては通算11人目の優勝者となった。

©Festival international de musique – Yves Petit
ファイナルでは、ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルとの共演により、ベルリオーズの《ベアトリスとベネディクト》序曲、レジス・カンポ「デリリウム・スケルツォ(委嘱作品 世界初演)」、プロコフィエフ「ロミオとジュリエット(抜粋)の3曲で審査が行われ、トップバッターで登場した米田は、満場一致の評価を受けた。聴衆賞とオーケストラ賞はいずれも、中国から参加の21歳、シェ・ティエンイ Tianyi Xie が受賞した。

米田は、岡山県出身の29歳。東京藝術大学指揮科を卒業。小田野宏之、高関健に師事、パーヴォ・ヤルヴィや山田和樹のマスタークラスを受講している。21年の第19回東京国際音楽コンクール〈指揮〉(現・東京国際指揮者コンクール)で入選、奨励賞も受賞。この日の表彰式では、審査員やオーケストラのメンバーらへ感謝の意を表し、「美しく素晴らしい音楽を世界中の人々と分かち合いたい」と喜びを語った。
文:編集部
◎これまでの日本人優勝者
小澤征爾(第9回)
松尾葉子(第32回)
佐渡裕(第39回)
沼尻竜典(第40回)
曽我大介(第43回)
阪哲朗(第44回)
下野竜也(第47回)
山田和樹(第51回)
垣内悠希(第52回)
沖澤のどか(第56回)
米田覚士(第59回)
Concours international de jeunes chefs d’orchestre de Besançon
https://festival-besancon.com/en/59th-competition/

