In memoriam レイフ・セーゲルスタム

Leif Segerstam 1944-2024

 フィンランドの指揮者、作曲家のレイフ・セーゲルスタムが10月9日ヘルシンキで死去した。享年80。

 1944年、フィンランドのスウェーデン系家系に生まれ、ヘルシンキのシベリウス音楽院を経て、ジュリアード音楽院で学ぶ。指揮者として、ウィーン国立歌劇場をはじめ世界中の一流オペラハウスで活躍し、ウィーン放送交響楽団、ドイツのラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団、デンマーク国立放送交響楽団 、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団などのオーケストラで要職を務めた。レパートリーはオペラから交響曲まで幅広く、オンディーヌ・レーベルでのシベリウス交響曲全集など北欧作品の録音を多数残している。また、マーラーの演奏においても評価が高かった。

 作曲においては、300以上の交響曲を書いたと言われる多作家であった。

 後年、シベリウス音楽院で教授を務め、ピエタリ・インキネン、サントゥ=マティアス・ロウヴァリなど、いま世界の第一線で活躍する指揮者を輩出している。

 日本では、読売日本交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団などにたびたび客演、長く白い髭を蓄えた独特の風貌が印象的で、国内のファンも多かった。