仙台フィルが2025-26シーズンプログラムを発表

 仙台フィルハーモニー管弦楽団が2025-26シーズン(2025年4月〜26年3月)プログラムの速報を発表した。2023シーズンに常任指揮者に就任した高関健を中心に、初登場のアンドレアス・オッテンザマーや久々の登壇となるユベール・スダーンなど豪華な顔ぶれが揃った。

 4月の定期演奏会で開幕を飾るのは、同楽団指揮者の太田弦。2025年に生誕100年を迎える芥川也寸志の交響曲第1番、武満徹「弦楽のためのレクイエム」と1950年代の邦人作品に加え、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第4番「軍隊」をとりあげる。ソリストには25歳の若さでウィーン・フィルのコンサートマスターに就任したヤメン・サーディを迎える。太田は2026年2月にもピアニスト・モナ飛鳥を迎えて生誕150年を迎えるラヴェルのピアノ協奏曲、ブルックナー交響曲第1番ほかを指揮。

 続く5月には高関健が登場。クラシックのみならず多方面での活躍が著しく、海外オケとの共演も多い角野隼斗とカプースチンのピアノ協奏曲第2番を共演。メインには没後50年を迎えるショスタコーヴィチの交響曲第15番を据える。さらに高関は9月、2026年3月と全3公演に登壇予定で、9月の定期演奏会ではブラームスの名作「交響曲第1番」、そしてバルトークのヴァイオリン協奏曲第2番を振る。ソリストはチャイコフスキー国際コンクール入賞、先月行われたジョルジュ・エネスク国際コンクールで優勝した金川真弓。

 客演陣で注目されるのは、1989年生まれの35歳、ベルリン・フィルの首席クラリネット奏者としてのみならず、指揮者としても活躍しているアンドレアス・オッテンザマー。プログラムはR.シュトラウスの歌劇《ばらの騎士》組曲とモーツァルトの交響曲第25番と名曲揃い。仙台フィルとの初共演でどのようなサウンドを引き出すのか注目される。そして名匠ユベール・スダーンが久々に仙台フィルに帰ってくる。モーツァルトの交響曲第1番、管楽器セクションの首席奏者たちをソリストに迎えての協奏交響曲 変ホ長調 K.297bにシューベルトの「ザ・グレート」といった作品をこの分野を得意とするスダーンの指揮で聴けるのは嬉しい。

 昨シーズンより新設された「名曲トラベル」では高関、太田に加え角田鋼亮と副指揮者の神成大輝がそれぞれバッハ、ドヴォルザーク、クリスマス、ショパン&リストと各作曲家・テーマにまつわる名曲を様々な編成で特集する(曲目調整中)。

仙台フィルハーモニー管弦楽団
https://www.sendaiphil.jp