ARDミュンヘン国際音楽コンクール 木管五重奏部門でパシフィック・クインテットが第2位&聴衆賞を受賞

表彰式より
左より:Pacific Quintet、SenArts Wind Quintet、Nevsky Wind Quintet、
Alinde Quintet (c)Daniel Delang

 第73回ARDミュンヘン国際音楽コンクール・木管五重奏部門の審査が、現地時間の9月3日から11日にかけて行われ、古谷拳一(ファゴット)が所属するパシフィック・クインテットが第2位に入賞、併せて聴衆賞も受賞した。

第1位 Alinde Quintet(チェコ)
第2位・聴衆賞 Pacific Quintet(ドイツ/ホンジュラス/日本/ロシア/スペイン)
第3位 SenArts Wind Quintet(スペイン)
    Nevsky Wind Quintet(ロシア)

 権威ある登竜門の中でも最難関として知られる同コンクール。今年は9月3日から20日までの18日間にわたり、木管五重奏、声楽、オーボエ、チェロの各部門が開催されている。木管五重奏部門(審査委員長:ジュリー・プライス)には日本のグループも複数エントリーしており、信末碩才(ホルン)らによるクインテット樹がセミファイナルに進出するなど存在感を示した。

パシフィック・クインテット ファイナルのステージより (c)Daniel Delang

 パシフィック・クインテットは、2017年のパシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)で出会った5人の音楽家たちによりベルリンで結成。カラヤン・アカデミー(ベルリン・フィルの教育機関)で学び、Japan National Orchestraのコアメンバーでもある古谷をはじめ、メンバーはブレーメン・フィルハーモニー管弦楽団(リアーナ・リスマンcl/ドイツ)、デュッセルドルフ交響楽団(フェルナンド・ホセ・マルティネス・サヴァラob/ホンジュラス)など欧州を中心に活動している。19年のニールセン国際室内楽コンクールでも第2位に入賞。22年に初の来日公演を行い、その好評をうけて翌年7月に再び来日するなど、すでに国際的に活躍している。
 ファイナルでは、イギリスの作曲家・バートウィッスル(1934~2022)の「5 Distances for 5 Instruments」、ニールセンの木管五重奏曲を演奏し、見事第2位入賞を果たした。

 現地時間の9月18日から20日にかけて入賞者コンサートが行われる。