より創造的な音楽文化を育むため、東京オペラシティ文化財団が世界の次代を担う若い世代に新しい音楽作品の創造を呼びかける「武満徹作曲賞」。14回目となる2012年度の審査員は現代を代表する作曲家、細川俊夫。5月27日(日)に十束尚宏指揮・東京フィルハーモニー交響楽団により本選演奏会が行われ、下記のように受賞作品が発表された。
第1位 フェデリコ・ガルデッラ(イタリア):Mano d’erba
第1位 イオニアス・アンゲラキス(ギリシャ):une œuvre pour l’écho des rêves(?)
(第2位 該当なし)
第3位 木村真人(日本):私はただ、寂黙なる宇宙に眠りたい
第3位 薄井史織(日本):笑い
細川は「木村さんの作品は、自分が心の奥で本当に聴きたいと思っている音響を探求していて素晴らしい。薄井さんの作品は、卓越したアイディアと冒険心に富んだ実験的で勇気ある作品。ガルデッラさんの作品は、最も音楽的に完成度が高く、無駄な音がひとつもない、演奏家にとっても喜んで演奏できる作品。アンゲラキスさんの作品は、若いメンデルスゾーンを思わせる、若く天才的な作曲家のみが書きうる、生き生きとした音響に満ちた音楽」と評した。賞金として、第1位は110万円、第3位は40万円が各受賞者に授与される。
次回、2013年度の「武満徹作曲賞」(審査員:ハリソン・バートウィスル)は、2013年5月26日(日)に行われる本選演奏会で、演奏による最終審査が行われる。
東京オペラシティ文化財団 HP