アンドレイ・ググニン ピアノ・リサイタル

思いを込めたシルヴェストロフ、そしてロ短調ソナタへ

©Anna Shlykova

 アンドレイ・ググニンは、シドニー国際コンクール、ジーナ・バッカウアー国際ピアノコンクールで優勝、ベートーヴェン国際ピアノコンクールで第2位という実績をもつピアニストである。ソリストとしてはもちろん、室内楽奏者としても幅広く活躍を続けており、数々の国際音楽祭にも招待されている。

 来日の機会も多く、そのたびに人気を集めているが、今回も充実のプログラムを引っ提げてリサイタルを行う。繊細かつ多彩な表現力が求められるグリーグやシルヴェストロフの作品をはじめ、超絶技巧と構成力を兼ね備えたピアニストにしか弾きこなせない、リストのピアノ・ソナタ ロ短調、フランクの「プレリュード、フーガと変奏曲」が並ぶ。さらにチャイコフスキー=プレトニョフの「くるみ割り人形」も加わるという充実の内容だ。旋律美に色彩豊かな和声など、ピアノという楽器の魅力が詰まったプログラムでググニンのピアニズムをぜひ体感してほしい。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2024年6月号より)

2024.6/7(金)19:00 五反田文化センター 音楽ホール
問:MCSヤング・アーティスツ mticket@mcsya.org 
https://mcsya.org