九響の記者会見に小泉和裕が出席
来年3月、創立70周年記念演奏会を東京ほか4都市で開催

小泉和裕 写真提供:九州交響楽団

 今年、楽団創立70周年を迎えた九州交響楽団が11月13日、福岡市内で記者会見を行い、音楽監督の小泉和裕が出席した。小泉は2013年から務める現在のポストを今シーズンを最後に退任。来シーズンからは終身名誉音楽監督に就く。
 24年3月には任期の集大成として、同楽団20年ぶりの東京公演のほか、鹿児島、熊本、福岡を巡回する70周年記念演奏会でタクトを執る。

 ドイツ音楽の大家として知られる小泉。記念演奏会のプログラムにはベートーヴェンとR.シュトラウスを選んだ。鹿児島、熊本でベートーヴェン「田園」「運命」を、福岡、東京では交響曲第2番とR.シュトラウス「英雄の生涯」を指揮する。

「就任時から、ドイツ音楽を通して楽団の能力を高めるべく取り組んできました。ベートーヴェンはその最たる作曲家。これまでの総仕上げという意味も込めて演奏します。『英雄の生涯』は僕にとって一番重要なレパートリー。この作品で、九響が良いオケに成長したことを証明したい」

 10年の任期の間に楽団員の約3分の1が入れ替わったという。
「世代交代が落ち着き、楽団としての形が整ってきたと感じている。オーケストラの音は音楽監督の方向性によって変わる。自分のやりたいことが浸透してきて、今では指揮台に立つたびに九響が自分のオケであることを実感します」

 小泉&九響が積み上げてきた10年の歳月。その集大成を確かめたい。

【Information】
九州交響楽団
楽団創立70周年記念演奏会

指揮:小泉和裕

2024.3/9(土)15:00 川商ホール(鹿児島市民文化ホール)
3/10(日)15:00 熊本/市民会館シアーズホーム夢ホール

曲目/
ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調「田園」 作品68、同第5番 ハ短調「運命」 作品67
12/5(火)発売

2024.3/15(金)19:00 アクロス福岡シンフォニーホール
3/20(水・祝)15:00 サントリーホール

曲目/
ベートーヴェン:交響曲第2番 ニ長調 作品36
R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」作品40 TrV190
12/12(火)発売

問:九響チケットサービス092-823-0101
http://kyukyo.or.jp