郡 愛子(メゾソプラノ)40周年記念リサイタルⅢ 永遠のテーマ〜愛といのちを歌う

記念コンサートのラストはジャンルを超えた名曲で

 1975年に日本オペラ協会公演の三木稔のオペラ《春琴抄》(初演)でデビューしたメゾソプラノの郡愛子。昨年11月にはデビュー40周年を迎え、東京芸術劇場コンサートホールに満員のファンを迎えてその節目を華々しく祝った。しかしオペラ界きってのサービス精神の持ち主の彼女のメモリアルは、それだけでは終わらなかった。今年6月にはピアノに藤原義江の孫娘・藤原藍子を迎えた“Wアイコ”で第2弾。そして11月、記念リサイタル最終公演となる第3弾『永遠のテーマ〜愛といのちを歌う』がよみうり大手町ホールで行なわれる。丸1年かけての3公演。「あれもこれもと考えていたら1回で収まらなくなってしまった」と笑うが、趣向も編成も曲目も異なる3公演を企画するバイタリティだけでもすごい。まさに規格外のエネルギーが横溢する最終公演となるにちがいない。藤原歌劇団メンバーによる男声クァルテット「クアットロアリア」と尺八の田中黎山がゲスト出演。ピアノは松本康子。
文:宮本 明
(ぶらあぼ 2016年11月号から)

11/20(日)14:30 よみうり大手町ホール
問:グローバルアーツ03-5981-9175
http://www.koriaiko.com