ヴィクトリア・ムローヴァ(ヴァイオリン)Viktoria Mullova, violin

(C)Benjamin Ealovega

モスクワ中央音楽学校とモスクワ音楽院で学ぶ。1980年シベリウス国際ヴァイオリン・コンクールおよび1982年チャイコフスキー国際コンクールで優勝し注目を集め、1983年の西側への亡命は大きな話題となった。これまでに、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団やベルリン・フィルハーモニー管弦楽団をはじめとする世界の主要オーケストラと、クラウディオ・アバド、ロリン・マゼール、ズービン・メータ、サイモン・ラトル、リッカルド・ムーティ、小澤征爾、ベルナルト・ハイティンク、ピエール・ブーレーズ、パーヴォ・ヤルヴィ等の指揮者と共演し、数々の主要音楽祭にも出演している。高潔で類まれな多才さを持つヴァイオリニストとして世界中で活躍し、その深い音楽的探究心から、レパートリーはバロックからコンテンポラリーやフュージョン、エクスペリメンタル・ミュージックまで多岐にわたる。

古楽器オーケストラとの共演も多く、エイジ・オブ・エンライトメント管弦楽団、イル・ジャルディーノ・アルモニコ、ヴェニス・バロック・オーケストラ、レヴォリューショネル・エ・ロマンティック等と共演している。特にJ.S.バッハの解釈は世界中で絶賛され、「ムローヴァのバッハを聴くことは、一言で云って、この世で最も素晴らしい経験をすることだ」(ガーディアン紙)と評された。オニックスから、アカデミア・ビザンチナとチェンバロのオッタヴィオ・ダントーネとの共演で『J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲集』をリリース。また、『J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ全集』は、ムローヴァのバロック音楽探究における重要な標石となり、各国で5つ星を獲得するなど高い評価を獲得し、世界各地で無伴奏リサイタルを開催している。

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現代音楽に対する挑戦は、2000年にフィリップスよりリリースされた『鏡の国のアリス』から始まり、これにはマシュー・バーリーの編曲によるワールド・ミュージック、ジャズ、ポップス作品が収録されている。2011年、オニックスより『ぺザント・ガール』をリリース。このツアーでは、自身のルーツであるウクライナにも焦点を当て、クラシックとジャズに基づいた20世紀のジプシー音楽への探求が話題を呼んだ。アントニオ・カルロス・ジョビンやカエターノ・ヴェローゾ、クラウヂオ・ヌッシらによるブラジル音楽にインスピレーションを受けた『ストラディヴァリウス・イン・リオ』は、2014年にアルバムがリリースされた。また、フレイザー・トレーナー、トーマス・ラルヒャー、藤倉大をはじめとする若い作曲家による作品にも積極的に取り組んでいる。 多様な音楽性が各地で評価を得て、これまでにロンドンのサウスバンク・センター、ウィーン・コンツェルトハウス、パリのルーヴル美術館オーディトリアム、ブレーメン音楽祭、バルセロナ交響楽団、ヘルシンキ音楽祭でアーティスト・イン・レジデンスを務めた。

2020/21シーズンは、古典派やロマン派のレパートリーで、モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団、フランス国立ロワール管弦楽団、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団、ヒューストン交響楽団、バルセロナ交響楽団などのオーケストラとの共演がある。またベーシストのミーシャ・ムローヴァ=アバドとの新プロジェクト“Music we Love”では、ミーシャのオリジナル楽曲や、ブラジルとユダヤの民謡、J.S.バッハからシューマンまでボーダーレスに取り組む。ピアニストのアラスデア・ビートソンとは、ガット弦とフォルテピアノでベートーヴェンのリサイタルを開催するほか、録音のリリースも予定されている。

フィリップスとオニックスからリリースしたCDは、数多くの賞を受賞している。『ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」』(ジョヴァニ・アントニーニ指揮イル・ジャルディーノ・アルモニコ)は、2005年ディアパソン・ドール賞を受賞。クリスティアン・ベザイデンホウトとの『ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第3番、クロイツェル・ソナタ』も絶賛された。また、ムローヴァ・アンサンブルでの『シューベルト:八重奏曲』、カティア・ラベックとの『リサイタル』、オッタヴィオ・ダントーネとの『J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ全集』のほか、近年は『プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ、2つのヴァイオリンのためのソナタ』(パーヴォ・ヤルヴィ指揮フランクフルト放送交響楽団/ヴァイオリン:テディ・パパヴラミ)、『ペルト:フラトレス、鏡の中の鏡』(パーヴォ・ヤルヴィ指揮エストニア国立交響楽団/ピアノ:リーアム・ダナキー)をリリース。最新盤はミーシャ・ムローヴァ=アバドとの『ミュージック・ウィー・ラヴ』で、ダブルベースとヴァイオリンのデュオ・アルバムが好評を得ている。

使用楽器は、1723年のストラディヴァリウス 「ジュールズ・フォーク」、もしくはガダニーニ。

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