神奈川フィルハーモニー管弦楽団音楽監督、トウキョウ・ミタカ・フィルハーモニア音楽監督。
ベルリン留学中の1990年、ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝。以後ロンドン交響楽団、モントリオール交響楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、トゥールーズ・キャピトル管弦楽団、ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団、トリエステ歌劇場管弦楽団、シドニー交響楽団、チャイナ・フィルハーモニー管弦楽団等、世界各国のオーケストラに客演を重ねる。
国内ではNHK交響楽団を指揮してのデビュー以来、新星日本交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、群馬交響楽団、日本センチュリー交響楽団のポストを歴任。
2011年夏にはサイトウ・キネン・オーケストラにデビュー。バルトーク『中国の不思議な役人』で成功を収めた。
ドイツではリューベック歌劇場音楽総監督を務め、オペラ公演、劇場専属のリューベック・フィルとのコンサートの双方において数々の名演を残し、特にブラームス、マーラー、ブルックナー、ワーグナーなどがドイツメディアの高い評価を受けた。
オペラ指揮者としては1997年に日生劇場制作の『後宮からの誘拐』でデビュー。その後、ケルン歌劇場、バイエルン州立歌劇場、ベルリン・コーミッシェ・オーパー、バーゼル歌劇場、シドニー歌劇場等へも客演。16年にわたって芸術監督を務めたびわ湖ホールでは、モーツァルト、ロッシーニ、ヴェルディ、プッチーニ、ワーグナー、R.シュトラウスからツェムリンスキーまで数多くの意欲的なプロダクションを実現、ミヒャエル・ハンペの新演出による《ニーベルングの指環》を含め、ワーグナー作曲の主要10作品もすべて指揮、国内外から注目を集めた。2023年4月より桂冠芸術監督に就任。
CD録音も多く、数万枚を販売するベストセラーとなった東京都響との「日本管弦楽名曲集」(NAXOS)、芸術選奨新人賞を受けた「武満徹・ARC」(fontec)をはじめとする現代音楽のほか、日本センチュリー響とのメンデルスゾーン交響曲全集も名盤として名高い。トウキョウ・ミタカ・フィルハーモニア(旧トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ)とはベートーヴェンの交響曲全集をリリース後(EXTON)、定期的にレコーディングを重ねており、2018年にはモーツァルトの交響曲第40番と、弾き振りによるピアノ協奏曲第18番のカップリングが朝日新聞推薦盤となった。
また、2014年1月にはオペラ『竹取物語』を作曲、自らの指揮で初演。国内外で再演されており、びわ湖ホールでの上演は第13回三菱UFJ信託音楽賞 奨励賞を受賞。
これまで出光音楽賞、渡邉暁雄音楽基金音楽賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞、毎日芸術賞、中島健蔵音楽賞、文化庁芸術祭優秀賞、芸術選奨文部科学大臣賞などを受賞。2021年には《滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールと沼尻竜典》として第51回ENEOS音楽賞 洋楽部門本賞を受賞。2017年春には紫綬褒章を受章している。
コンサート情報
おすすめ記事
-
阪哲朗、中村敬一、砂川涼子らが登壇!共同制作オペラ 沼尻竜典作曲《竹取物語》制作…
びわ湖ホール、iichiko総合文化センター(大分県立総合 …続きを読む>> -
【SACD】シューマン:交響曲全集 /沼尻竜典&トウキョウ・ミタカ・フィル
沼尻竜典と手兵トウキョウ・ミタカ・フィルハーモニア(TMP …続きを読む>> -
軽井沢大賀ホール2024春の音楽祭
新緑の季節のリゾート地に旬のアーティストたちが集結 4月2 …続きを読む>> -
INTERVIEW 沼尻竜典(指揮、神奈川フィルハーモニー管弦楽団音楽監督)
アニバーサリー当日、作曲家ゆかりの地で奏でる《夕鶴》 取材・ …続きを読む>> -
【CD】Nの二乗(自然・数)〜金子仁美:管弦楽作品集/パスカル・ロフェ&N響
量子論や宇宙論の近年の発展や、想像を超えた地震の被害を目の …続きを読む>> -
細川俊夫作品ほか新制作3演目上演〜 新国立劇場オペラ部門 2024/25シーズン…
新国立劇場がオペラ部門の2024/25シーズン・ラインナッ …続きを読む>> -
上村文乃と杉山洋一が齋藤秀雄メモリアル基金賞を受賞
2月6日、第22回 齋藤秀雄メモリアル基金賞の受賞者が発表 …続きを読む>> -
音楽評論家・室田尚子が選ぶ2023年マイ・ベスト公演
いまだ戦争の収束は見えないが、約3年に及んだ感染症による混乱 …続きを読む>>