マティアス・バーメルト(指揮)Matthias Bamert, conductor

(C)Yasuo Fujii

スイス生まれ。母国スイスおよびダルムシュタットで学び、パリで作曲をブーレーズとシュトックハウゼンに師事した。その影響は、1970年代のバーメルトの作曲作品に顕著に表れている。1965年から1969年までザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団の首席オーボエ奏者を務め、その後指揮者に転向した。

指揮者としては、まず北米でジョージ・セルに弟子入りした後、レオポルド・ストコフスキーの助手となり、さらに、ロリン・マゼール時代のクリーヴランド管弦楽団で常任指揮者を務めた。1977年から1983年までバーゼル放送交響楽団の音楽監督を務めたことで、ヨーロッパでゆるぎない評価を得た。

1985年から1990年まで、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団の首席客演指揮者およびグラスゴーの現代音楽フェスティバル「ムジカ・ノヴァ」の監督を務め、その革新的なプログラミングで広く知られるようになり、武満徹、ジョン・カスケン、ジェームズ・マクミラン、ヴォルフガング・リーム等の現代作曲家の作品を数多く初演した。1992年から1998年までルツェルン音楽祭の監督を務め、そこでも彼の創造的なプログラミングの才能を如何なく発揮した。

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1993年から2000年までロンドン・モーツァルト・プレイヤーズの音楽監督を務め、その間、「モーツァルトと同時代の作曲家」シリーズの作品を継続してリリースし、高く評価される。同オーケストラの50周年である1999年には、オーケストラを指揮してBBCプロムスやルツェルン音楽祭に登場した。

さらに、2000年から2005年まではニュージーランド交響楽団の首席客演指揮者を、2003年から2008年まではロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の副客演指揮者を、2003年から2007年までは西オーストラリア交響楽団の首席指揮者を、2005年から2008年まではマレーシア・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を歴任した。2017年より韓国のテジョン・フィルハーモニー管弦楽団の首席客演指揮者を務め、2018年春には札幌交響楽団の首席指揮者に就任した。

その他、欧米やアジアのオーケストラに数多く客演しており、クリーヴランド管弦楽団、シカゴ交響楽団、パリ管弦楽団、フィルハーモニア管弦楽団、サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団、ウィーン交響楽団、ベルリン交響楽団、ロサンゼルス・フィルハーモニック、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団、BBC交響楽団、BBCフィルハーモニー管弦楽団、パリ室内管弦楽団、オランダ室内管弦楽団、ハーグ・レジデンティ管弦楽団、ライプツィヒMDR交響楽団、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団、RTVE交響楽団(スペイン放送交響楽団)、スペイン国立管弦楽団、ピッツバーグ交響楽団、ミネソタ管弦楽団、バーミンガム市交響楽団、モントリオール交響楽団、セントルイス交響楽団、シドニー交響楽団、NHK交響楽団、群馬交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢、京都市交響楽団、札幌交響楽団等を指揮している。

80枚以上の録音作品をリリースしており、その多くは国際的な賞を受賞している。特にシャンドス・レーベルに幅広い作品を録音していて、その中には、ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズとのモーツァルトと同時代作曲家作品集、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団とのパリーとフランク・マルタンの作品集、BBC交響楽団とのロベルト・ジェラールの交響曲集、ハーグ・レジデンティ管弦楽団とのオランダ人作曲家作品集、レオポルド・ストコフスキーのアレンジによるバッハ、ワーグナー、ムソルグスキーの作品集、BBCフィルハーモニー管弦楽団とのコルンゴルトとドホナーニの作品集等が挙げられる。

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