【CD】Prayer ―祈り―/的場悟史

 九州を中心に活動する22歳のサクソフォン奏者・的場悟史のデビュー盤。彼は筋ジストロフィーという大病を患いながらも、多くのコンクールで入賞歴を持ち、現在車椅子にて演奏活動を行っている。本作は、彼が今まで日々愛し紡いできた楽曲をじっくりと奏でた佳品集。メロディアスで心に染みる作品が次々に登場し、どれもが柔和な音色でナチュラルかつ繊細に歌われていく。伊賀拓郎の新作や編曲も聴き応え十分。やはり九州で活躍する広沢愛弓のデリケートで優しいピアノも好演に大きく貢献している。慈しみと秘めたる熱さを感じさせる、実に美しいアルバムだ。
文:柴田克彦
(ぶらあぼ2021年8月号より)

【information】
CD『Prayer ―祈り―/的場悟史』

伊賀拓郎:希望は続いていく/リード:バラード/ボザ:アリア/ムソルグスキー(伊賀拓郎編):モスクワ川の夜明け/ヘンデル:ラルゴ/モリコーネ(福廣秀一朗編):ニュー・シネマ・パラダイス・メドレー/真島俊夫:シーガル/ピアソラ(伊賀編):オブリビオン 他

的場悟史(サクソフォン)
広沢愛弓(ピアノ)

妙音舎
MYCL-00019 ¥3300(税込)