ピエタリ・インキネンが日本フィルの首席指揮者契約延長

Pietari Inkinen (c) Mechthild-Schneider

 日本フィルハーモニー交響楽団は、現首席指揮者ピエタリ・インキネンとの契約を2021年9月より2年間延長することを5月10日に発表した。インキネンと日本フィルは2009年9月より首席客演指揮者、16年からは首席指揮者のポストという関係にあり、両者のパートナーシップがますます深いものとなっているのは周知の通り。この9月より12年目のシーズンを迎えるのはファンにとっても喜ばしい。インキネンと日本フィルはコロナ禍の影響により、2019年10月から共演の機会が中断されている。ベートーヴェンへの取り組みも中止となったことは痛恨の極みであり、その意味でも今回の契約延長での活動は、精神的にいっそう深まったマエストロの至芸をコロナ禍への頼もしい“リベンジ”として受け止め、大いに期待したい。

 日本フィルとの契約延長について、下記の通りマエストロのメッセージが公開されているので全文掲載する。

「日本フィルの首席指揮者として、コロナ禍のもと一年以上にわたり音楽を共に創ることができずにいる今、さらに2年間の道のりを一緒に歩めることを大変に嬉しく思います。2019年に13年ぶりのヨーロッパ・ツアーを実現した後に、2020年シーズンに予定していたベートーヴェンを中心としたプロジェクトを完結したいと思います。
この世界的なパンデミックは我々音楽の生活を大きく変え、日本フィルも大変な試練の時を過ごしております。
この困難な時期が一刻も終わりを迎え、日本フィルの指揮台に一日も早く戻れる日を願いつつ、これからも皆さまの変わらぬご支援をお願いいたします」

Pietari Inkinen (c) 山口敦


日本フィルハーモニー交響楽団
https://japanphil.or.jp
ピエタリ・インキネン公式ウェブサイト
http://www.pietariinkinen.com