邦楽界の若き実力者が織りなす寛ぎのひととき
リクライニング・シートに身を沈め“全集中”&リラックスな極上音楽体験を味わうHakuju Hallの人気シリーズに、箏曲シーンの若き実力派LEOが登場。2019年リリースのジブリ・ナンバーなど名曲カヴァーを集めたミニ・アルバム『玲央 RE BORN』も好評だったが、今回は先ずクラシカルにバロックから現代曲まで取り揃える。
一見 “目の醒める”ような鮮烈なプログラムだが、ジョン・ケージの「ドリーム」やバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番より「アルマンド」などシンプルで美しい、寛ぎ系のラインナップだ。もちろん、日本古来の精神と西洋音楽の特性をマッシュアップして21世紀の箏曲の姿を追究してきた彼らしく、新旧の邦人作曲家の作品にも積極的。吉松隆が書いた二十絃箏曲作品「すばるの七ツ」が紡ぐ瑞々しい響きも楽しみだが、江戸前期に独奏楽器としての箏の基礎を作り上げた八橋検校の代表曲「みだれ」にも期待。
文:東端哲也
(ぶらあぼ2021年1月号より)
2021.2/25(木)15:00 19:30 Hakuju Hall
問:Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700
https://www.hakujuhall.jp