【CD】ポンセ:スペインのフォリアによる変奏曲とフーガ/マリア・エステル・グスマン

 ロドリーゴをして「セゴビアの後継者」と言わしめたマリア・エステル・グスマン、マイスター・ミュージックから約2年ぶり、2枚目のアルバムが登場。豪快さを前面に出すよりも繊細かつ立体的に音のグラデーションをレアリゼしていくかのような落ち着いた奏楽は、確かにロドリーゴの言を頷かせるものがある。その意味でどちらかと言えば「ギターの通人」向きの演奏とも言えるが、そんな彼女の技巧と音楽性がこの上なく見事に表出されたのが収録時間の半分近くを占めるポンセ作品。さりげなく完璧な難技巧の披露は、どこまでも余裕があり典雅。この1曲を聴くためだけにでも買う価値がある。
文:藤原 聡
(ぶらあぼ2020年4月号より)

【information】
CD『ポンセ:スペインのフォリアによる変奏曲とフーガ/マリア・エステル・グスマン』

モレル:ブラジル風舞曲/ピアソラ(M.E.グスマン編):リベルタンゴ/アニード:ミサチーコ/デルガド・ジョパルト:花咲く桜の木の陰で/ユパンキ:こおろぎのサンバ/ロドリーゴ:トリプティコ/ポンセ:スペインのフォリアによる変奏曲とフーガ

マリア・エステル・グスマン(ギター)

マイスター・ミュージック
MM-4074 ¥3000+税

  • La Valseの最新記事もチェック

    • エリーナ・ガランチャ(メゾソプラノ)| いま聴いておきたい歌手たち 第14回 
      on 2020/03/25 at 06:59

      text:香原斗志(オペラ評論家) ハングリー精神とテクニック 忘れている人、あるいは知らない人も多いのではないだろうか。2003年11月、新国立劇場で上演されたオッフェンバック《ホフマン物語》にエリーナ・ガランチャは出演し、ニクラウス/ミューズを歌っていた。もちろん、低域から広域までのなめらかな声と豊かな感情表出で強い印象を残したけれど、まだ圧倒的な歌唱とまでは言えなかった。 03年は、ガランチ [&#8230 […]