2019年11月8日から16日にかけてパリで行われていたロン=ティボー=クレスパン国際音楽コンクールのピアノ部門で、三浦謙司が優勝。同部門での優勝は07年の田村響以来。また、第2位に務川慧悟が入賞し、上位を日本勢が独占する快挙となった。マルタ・アルゲリッチ審査委員長のほか、ユリアンナ・アヴデーエワ、マルク=アンドレ・アムラン、アンヌ・ケフェレック、シュー・ツォンなど著名なピアニストたちが審査委員を務めた。
三浦は1993年生まれ。2006年、13歳で英国政府主宰の奨学金を得て、ロンドンのパーセル・スクールに入学。ベルリン芸術大学を経て、現在はハンス・アイスラー音楽大学でエルダー・ネボルシンに師事し、研鑽を積んでいる。15年には浜松国際ピアノコンクールで奨励賞を受賞、17年には第1回Shigeru Kawai国際ピアノコンクールで優勝。ヨーロッパ各国やアメリカ、中東でもリサイタルを行うなど国際的に活躍している。
務川は、東京藝術大学1年在学中の12年に第81回日本音楽コンクールで優勝。14年にパリ国立高等音楽院に入学し、モダンピアノのほかフォルテピアノも学んでいる。16年のイル・ドゥ・フランス国際、18年の浜松国際の両ピアノコンクールなど、国内外の登竜門での入賞歴も多い。フランク・ブラレイ、上田晴子、ジャン・シュレムほかに師事。
Long Tibaud Crespin Competition
http://www.long-thibaud-crespin.org