新日本フィルが2020/21シーズンプログラムを発表

C)K.MIURA

 新日本フィルハーモニー交響楽団が2020/21シーズンの定期演奏会プログラム速報を発表した。音楽監督の上岡敏之は、ブルックナーの交響曲第8番で開幕を飾る(2020.9/3,9/6)。そのほか、ドビュッシー「海」やプーランク、デュカスの作品を組み合わせたフランス・プロ(10/30,10/31)、旬のソリストを迎えてのマーラーの交響曲第4番(独唱:砂川涼子)とモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」(独奏:バイバ・スクリデ)(21.4/8)など注目の公演が続くが、特筆されるのは21年5月のJ.S.バッハ「ミサ曲ロ短調」(5/14,5/15)。19/20シーズンもモーツァルト「レクイエム」を取り上げるなど、合唱つき作品にこだわりを見せている上岡だが、バッハへの取り組みは、就任5シーズン目となり楽団員との関係が深まる中での、マエストロの新たなチャレンジとも言えそうだ。

 客演陣では、シャルル・デュトワの登壇が話題を呼ぶのは必至。ベルリオーズ「ロメオとジュリエット」で、久しぶりに東京の音楽ファンにどんな壮大なサウンドを聴かせてくれるのか、注目が集まる(独唱:加藤のぞみ、青山貴ほか)(20.9/18,9/19)。そのほか、ソフィ・ジャナンによるヘンデル「メサイア」(11/28)、ダニエル・オーレンによるヴェルディ「レクイエム」(21.7/30,7/31)と、海外からの客演指揮者たちも合唱作品を取り上げる。また、先日ブザンソン国際指揮者コンクール優勝の快挙を成し遂げた沖澤のどかが、ビゼー「カルメン組曲第1番」、ラヴェル「ボレロ」などを振る(20.9/11,9/12)。ベートーヴェン・イヤーを迎えるシーズンだけに、ベートーヴェンの交響曲もルビー〈アフタヌーン コンサート・シリーズ〉や特別演奏会などで、全9曲が取り上げられる予定となっている。

新日本フィルハーモニー交響楽団
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