“詩と音楽”という視点から時代を鮮やかに切り取る

C)寺司正彦
大きなテーマは「アメリカ」。アダムズ作品の間にネッド・ローレムやデイヴィッド・デル・トレディチという現代のアメリカ人作曲家、そしてコルンゴルト、ヴァイル、アイスラーと、アメリカに亡命した独墺系作曲家が対置される。さらにその真ん中には、少し視点を変えて、名ピアニスト、ブレンデルの詩による歌曲も。そして各セクションの境目にバッハという鮮やかなプログラム。現代曲といっても、調性から離れない美しい作品が多いのもスマートだ。共演はピアノの居福健太郎。
文:宮本 明
(ぶらあぼ2019年12月号より)
2019.12/10(火)19:00 東京オペラシティ リサイタルホール
問:東京オペラシティチケットセンター03-5353-9999
https://www.operacity.jp/