稲森安太己が第29回芥川也寸志サントリー作曲賞を受賞

写真提供:サントリーホール
 第29回芥川也寸志サントリー作曲賞(旧称:芥川作曲賞)の選考会が8月31日に行われ、サントリーホールでの演奏会による公開選考の結果、稲森安太己(いなもり・やすたき)の「『擦れ違いから断絶』大アンサンブルのための」が受賞した。「豊かな色彩感覚と優れた作曲技術により、傾(かぶ)いた全体像が浮かび上がった」点が高く評価された。

 芥川也寸志サントリー作曲賞は、故・芥川也寸志の功績を記念して、サントリー音楽財団(現:公益財団法人 サントリー芸術財団)により1990年に創設。わが国の新進作曲家のもっとも清新にして将来性に富む作品を対象に、演奏会形式により公開選考を行う。31日の選考終了後、すぐにサントリーホールのステージにおいて贈賞式が実施され、同財団代表理事である堤剛より賞状と賞金(150万円)が授与された。稲森には同財団よりオーケストラのための新作が委嘱され、完成後に同財団主催の演奏会で初演される。

〈稲森安太己 略歴〉
1978年生まれ。東京学芸大学及びケルン音楽大学で、山内雅弘、ミヒャエル・バイル、ヨハネス・シェルホルンに師事。2007年日本音楽コンクール第1位、現在、デトモルト音楽大学及びケルン音楽大学非常勤講師。

芥川也寸志サントリー作曲賞
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