若きピアニストの感性が名器と触れ合い際立つ
世界の主要なホールにおいて、その輝かしい音色を放ち続けるスタインウェイ&サンズのピアノ。圧倒的な人気を誇るメーカーであるスタインウェイ&サンズは、若きピアニストたちの才能をサポートする使命をも担い、コンクールの開催を継続している。1936年からドイツでスタートした「スタインウェイ・コンクール」は、日本では2011年に開始。以来、2年に1度開催され、今年の10月から第5回目の地区審査会が行われる。対象となるのは16歳までの子どもたち(応募は8/2まで)。ピアノを学ぶ子どもたちにとって、今や大小のステージで、スタインウェイのピアノに触れる機会は少なくないだろうが、コンクールという機会を通じて、ピアノとピアノ作品に真摯に向き合う経験は、かけがえのないものとなるだろう。
とはいえ、このコンクールの意図は、いわゆる「技術的な優劣の評価」に特化したものではない。スタインウェイピアノの響きに親しみながら、人に演奏を聴かせるという行為の“楽しさ”を、若い頃から存分に知ってもらおうという狙いがある。
地区審査会は全国のスタインウェイ・ディーラーや直営店で催され、2020年3月29日にイイノホールで本選を迎える。地区審査会から本選は、いずれも一般公開の形で行われるため、だれでも聴衆として参加できる。年中のお子さんから高校1年生までの伸び伸びとした演奏を応援し、弾き手によって音色が豊かに変わる名器スタインウェイの響きを楽しみたい。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ2019年8月号より)
地区審査会(2019.10/13〜11/24):高崎、東京、札幌、神戸、広島、熊本、高知、名古屋
本選:2020.3/29(日) 東京/イイノホール
問:スタインウェイ・ジャパン(email:competition@steinway.co.jp)
https://www.steinway.co.jp/competition/2019/
※コンクールの詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。