サー・アンドラーシュ・シフ(指揮/ピアノ) カペラ・アンドレア・バルカ ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全曲演奏会

仲間たちとともに弾き振りで探るベートーヴェンの深き世界

アンドラーシュ・シフ
©Nadia F. Romanini/ECM Records

 2020年はベートーヴェンの生誕250年。音楽界の区切りでいえば、2019/20シーズンを迎えたこの秋から、すでに「ベートーヴェン・イヤー」が始まっている感もある。

 そんな記念の年にふさわしいのが、現代最高峰の名ピアニスト、アンドラーシュ・シフと彼のオーケストラであるカペラ・アンドレア・バルカによるベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲演奏会。二日間にわたって開かれ、全曲ともシフが弾き振りをする。

 カペラ・アンドレア・バルカは、1999年にザルツブルクの「モーツァルト週間」で、シフがモーツァルトのピアノ協奏曲全曲演奏をスタートする折に結成されたアンサンブル。シフにとっては「家族のような存在」だという。コンサートマスターを務めるのはウィーン・コンツェントゥス・ムジクスのコンサートマスターであり、モザイク四重奏団の第1ヴァイオリンでもあるエーリッヒ・ヘーバルト。メンバーには、シフの長年にわたる共演者であり伴侶でもあるヴァイオリニスト、塩川悠子をはじめ、パノハ弦楽四重奏団メンバーや、ヴィオラのアネット・イッサーリス(スティーヴンの姉)、ホルンの名手マリー=ルイーズ・ノイネッカーなど、そうそうたる顔ぶれが並ぶ。いずれもシフを慕って集まった気心の知れたメンバーであり、塩川によれば「練習は室内楽を演奏しているような感じ」なのだとか。

 一朝一夕には実現しない親密なアンサンブルを堪能できることだろう。
文:飯尾洋一
(ぶらあぼ2019年10月号より)

2019.11/7(木)【ピアノ協奏曲第2番〜第4番】 
11/8(金)【ピアノ協奏曲第1番・第5番】
各日19:00 東京オペラシティ コンサートホール
問:東京オペラシティチケットセンター03-5353-9999 
https://www.operacity.jp/

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