ギターの可能性を追求し続ける俊英登場
東京オペラシティの「B→C」に、ギタリストの藤元高輝が登場する。1992年生まれの彼は、2011年の東京国際ギターコンクールで第1位、今年6月にはハインツベルク国際ギターコンクールでも優勝を飾るなど、国内外のコンクールに優勝・入賞する逸材。また、ギターだけでなく、作曲や指揮も学ぶなど、広い視野を持つ音楽家である。
今回のリサイタルでは、バッハ「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番」から、ソル、アセンシオ、ヘンツェ、カステルヌオーヴォ=テデスコ、伊左治直の新作まで、18世紀から21世紀に至る音楽が集められている。ソルの「グランド・ソナタ第2番」は、クラシック・ギターの魅力を満喫できる大作。イエペスの師であるアセンシオの「内なる想い」は、スペインのギターの名曲。カステルヌオーヴォ=テデスコの「悪魔の奇想曲」は、パガニーニの曲も引用される、超絶技巧作品だ。伊左治は、藤元の作曲の師でもあり、今回は藤元によって委嘱された新作が世界初演される。
文:山田治生
(ぶらあぼ2019年9月号より)
2019.9/10(火)19:00 東京オペラシティ リサイタルホール
問:東京オペラシティチケットセンター03-5353-9999
https://www.operacity.jp/