【CD】竹田恵子オペラひとりっ切り ―高橋悠治作品集―/竹田恵子&高橋悠治

 2004年にオペラシアターこんにゃく座を退座したのち竹田恵子が立ち上げた「オペラひとりっ切り」シリーズの最新CDには高橋悠冶作曲による4作品を収録。限られた音数によるある種“抑制”された高橋の音楽はそれゆえに聴き手の想像力を大いにかき立てるものがあるが、これに対して竹田の歌は様々な声色と表情を駆使して実に多様な情景を現前させ見事。この両者の絶妙なコントラストが一見モノクロームと見えるこれら「オペラ」を実に奥行きあるものたらしめている。中でも〈芝浜〉のペーソス、〈めをとうし〉の悲しさとほのかな希望の入り混じった独特の情感が胸を打つ。
文:藤原 聡
(ぶらあぼ2019年8月号より)

【information】
CD『竹田恵子オペラひとりっ切り ―高橋悠治作品集―/竹田恵子&高橋悠治』

高橋悠治:水仙月の四日、芝浜 古典落語より、めをとうし、祖母のうた

竹田恵子 (うた) 
高橋悠治(ピアノ)
水野佐知香 亀井庸州(以上ヴァイオリン)
藤村俊介 多井智紀(以上チェロ)

コジマ録音
ALCD-7237 ¥2800+税

  • La Valseの最新記事もチェック

    • プッチーニ《蝶々夫人》 | 岸純信のオペラ名作早わかり 〜新時代のオペラ作品ガイド 第3回 
      on 2019/08/18 at 22:30

      text:岸 純信(オペラ研究家) 【あらすじ】 明治期の長崎を舞台に、大和撫子の蝶々さんが米国海軍士官のピンカートンと結ばれるが、帰国した夫はアメリカ人と結婚。彼を待ち続けた蝶々さんは、軍艦が戻ってきたその日、子どもも手放すよう言われて「抗議の死」を選ぶという悲劇の物語。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 《蝶々夫人 Madama Butterfly》は、日本人に「日本の美学を改 [&#8230 […]