カリスマと俊才の出会いが未知の体験を生む
井上道義に、“円熟”という言葉は似合わない。72歳を迎え、いっそう瑞々しい音楽を紡ぎ続けるマエストロ。さらに、20歳を目前に“天才少年”から脱皮し、新たな境地を迎えたピアニスト、牛田智大。そんな2つの才能が、読売日本交響楽団と共に、プロコフィエフの多層的な響きの世界へ対峙する。
熱い息吹と洗練性が同居する変幻自在な音楽創りで、聴衆の心を掴む井上。特にロシア作品には、並々ならぬこだわりを見せる。今回は、プロコフィエフのバレエ音楽「ロメオとジュリエット」から、井上自身がセレクトした9曲を。ここへ、ペンデレツキ「広島の犠牲者に捧げる哀歌」を共鳴させる。
一方、2012年に弱冠12歳で、鮮烈なデビューを果たした牛田。昨秋の浜松国際ピアノコンクールで2位入賞を果たすなど、人気・実力を兼ね備えた若手奏者へと成長を遂げた。今回は、プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番を披露。昨年にも群馬交響楽団と共演で弾き、高い評価を受けたばかりのレパートリーだけに、その音楽性と実力のほどを存分に発揮してくれよう。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2019年7月号より)
2019.8/31(土)14:00 かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
問:かつしかシンフォニーヒルズ03-5670-2233
https://www.k-mil.gr.jp/
*WEBサイト「La Valse by ぶらあぼ」オープン記念特典チケットサービスとして、会員登録(無料)に登録いただいた方を対象に、本公演に1組2名様をご招待。
応募詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。
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