ウィーン少年合唱団

令和に響く美しきハーモニー

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 新緑が鮮やかに輝きはじめる季節に、毎年日本を訪れるウィーン少年合唱団。今年も4月の終わりにカペルマイスターのマノロ・カニン率いるブルックナー組の26名が来日し、約1ヵ月半にわたる全国ツアーがスタートした。2019年は日本とオーストリアの国交樹立150周年にあたる記念年であり、さらに日本の皇室とも縁の深いウィーン少年合唱団にとって「令和元年」のツアーは特別なものであるに違いない。

 今回のツアーでは「日本・オーストリア友好150周年記念プログラム」と題して、プログラムAとBの2種類が組まれている。両国で愛されている歌や、ヨーロッパ音楽史のさまざまな時代から選ばれた合唱曲、王宮礼拝堂の聖歌隊として創設されたウィーン少年合唱団の500年以上にもわたる歴史を伝える宗教曲などを軸に、ポップスやミュージカル・ナンバーまで含むヴァラエティに富んだ内容だ。さらに今年は、上皇陛下が作詞され上皇后陛下が作曲された「歌声の響」、上皇后陛下が作詞された「ねむの木の子守歌」、そして令和の幕開けを祝ってウィーン少年合唱団の芸術監督であるゲラルト・ヴィルト自ら作曲した新曲「Peace within(内なる平和)」が披露される。ツアーを前にした記者会見でヴィルトは「この曲は、花はあなたの内に咲く、その美しさを見つめながら平和を祈ってほしいという想いを込めて作りました」とコメント。英語では“Beautiful Harmony”という意味を持つ令和の時代を、天使の歌声とともに迎えてみてはいかがだろうか。
文:原 典子
(ぶらあぼ2019年6月号より)

2019.5/29(水)14:00 東京芸術劇場 コンサートホール
6/14(金)13:30、6/15(土)14:00、6/16(日)14:00 東京オペラシティ コンサートホール
問:ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212 
https://www.japanarts.co.jp/wsk2019/
※プログラムは公演により異なります。全国ツアーの詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。