“頂き”を目指す注目のコラボ
あの大植英次が東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)の定期演奏会に登場する! 大植は、ミネソタ管、ハノーファー北ドイツ放送フィル、バルセロナ響等のシェフを歴任し、朝比奈隆後の大阪フィルの音楽監督としても成果をあげた名匠。最近は「中学・高校吹奏楽部 公開レッスン&コンサート」も行っている。今回は、彼のエネルギッシュな指揮と情熱的な(独特の)キャラが、格調高いTKWOとのコラボでいかに発揮されるのか? が最大の注目点。思わぬ化学反応によって、これまでにない吹奏楽演奏が生まれる可能性を秘めている。プログラムは、ワーグナーの《ニュルンベルクのマイスタージンガー》第1幕の前奏曲(木村吉宏編)とR.シュトラウスの「アルプス交響曲」(大橋晃一編)に、A.リードの「パンチネロ」(快活な曲でこれまた大編成)が挟まれた濃厚な内容。中でもロマン派の大作を得意とする大植の「アルプス」には、スケールの大きな名演が期待される。TKWOの技量を想定してアレンジされた「アルプス」のサウンドもむろん要注目。これはオーケストラファンにも興味津々の公演だ。
文:柴田克彦
(ぶらあぼ2019年1月号より)
第142回 定期演奏会
2019.2/16(土)14:00
東京芸術劇場 コンサートホール
問:東京佼成ウインドオーケストラ チケットサービス0120-692-556
http://www.tkwo.jp/