雄大と行く 昼の音楽さんぽ 第16回 新倉 瞳 チェロが広げる歌の地平

名曲とチェロの魅力を満喫する90分

C)Takaaki Hirata

 平日の昼、音楽ライター山野雄大の案内で音楽の世界を逍遥する、第一生命ホールの好評シリーズ。11月はカメラータ・チューリッヒのソロ首席チェリストを務める新倉瞳が登場する。桐朋学園大学在学中の2006年CDデビュー以来、若きスターとして注目を浴びながらも自身の音楽を追求し続け、現在はスイスで要職を担いながらソリスト活動を展開する、世界で活躍中の名手である。クレズマーバンドでの活動や、日本のアマチュア団体との共演にも積極的で、垣根を作らず広く音楽の交歓を重ねる姿勢も特筆したい。
 本公演は、ロマン派の2大ソナタ、ブラームス第1番とシューベルト「アルペジオーネ」を核として、その前後にサン=サーンス「白鳥」とポッパー「ハンガリー狂詩曲」という対照的な2曲を配する、チェロのあらゆる特長を楽しめる曲目が並ぶ。シューベルトはじめロマン派作品を得意とする佐藤卓史のピアノを得て、新倉の華麗な名技と深く繊細な歌心で、名曲とチェロの魅力を堪能するステージとなる。
文:林 昌英
(ぶらあぼ2018年10月号より)

2018.11/9(金)11:00 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク
  03-3532-5702 
http://www.triton-arts.net/

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