バロックとラテン系の佳品を絹布の声で愉しむ
心を射抜くような清冽さと、絹布を思わせる柔らかさ。変幻自在な声の魔力で、世界中の聴衆を虜にしているイタリアの人気ソプラノ、ロベルタ・マメリ。名手・つのだたかしがつま弾く、リュートやギターの彩り豊かな音色を伴って、バロックや近現代の名旋律を歌い尽くす。
ファビオ・ビオンディ率いるアンサンブル「エウローパ・ガランテ」など、主要アンサンブルと次々に共演、オペラや宗教声楽作品などのソリストとして、ヨーロッパの古楽シーンをリードするマメリ。クラウディオ・アバドら巨匠指揮者とも共演を経験するなど、モダンの世界でも個性を輝かせている。
ステージは、これまでも共演を重ねて気心の知れた、つのだと共に。モンテヴェルディの歌劇《ポッペアの戴冠》から〈さらばローマ〉で幕開け。カッチーニやストロッツィによる、バロックのリュート伴奏の歌曲を。そして、後半はギター伴奏による、近現代作品。ヴィラ=ロボス「ブラジル風バッハ第5番」から「アリア」、グラナドスの歌曲やピアソラ「オブリヴィオン」ほかを歌う。
文:寺西 肇
(ぶらあぼ2018年10月号より)
2018.10/31(水)19:00 Hakuju Hall
問:ダウランド アンド カンパニイ042-390-6430
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